日本アンチエイジング歯科学会 第17回の座長を院長が務めました
先日熊本で行われた日本アンチエイジング歯科学会 第17回学術大会 東北大学 名誉教授(農学博士) 齋藤 忠夫先生の座長を院長が務めました。
ホワイトニングできない病気があるのを知っていましたか? 2023.4.1
もちろん重篤な疾患は無理ですが、
お口を開けることができない、普段は健康でいるにも関わらず『ホワイトニングができない』病気の方がいらっしゃいます。
それが〝無カタラーゼ症”です。
この病状は過酸化水素を分解して、酸素と水に変える「カタラーゼ」という酵素を持つ遺伝子が欠如している病気です。
現在のところ、対処法がありません。
無カタラーゼ症の方にホワイトニングをして、過酸化水素が体内に残留した場合、進行性壊疽性歯肉炎を引き起こします。
お口の中が荒れて、壊死になってしまうことがあります。
常染色体劣性遺伝疾患で、濃い血縁結婚を繰り返している家系に発現すると言われています。
発現割合は日本人で0.001%以下です。
確認方法は、オキシドールを歯肉ポケットに少量入れて、泡がでるかどうかで確かめます。
分解されて泡が出ればOKです。
万一、発砲しない場合は針で指先に傷をつけて出血させ、オキシドールを垂らしてみます。
〝高原氏病”とも言われていて1948年岡山医科大学耳鼻咽喉科教授の高原滋夫が発見したので高原氏病と言われています。
ホームホワイトニングでは歯肉にホワイトニングの過酸化水素や過酸化尿素が付いてしまって心配ですが、
オフィスでは歯肉をしっかりガードしますので歯肉に直接、浸透することは少ないです。
とは言え歯髄腔まで達した場合は、やはり顎に浸透してしまいますから、避けた方が良いですね。
それにしてもほぼ見当たらない疾患ですので、安心してクリニックにお越し下さいね。
歯の固さは水晶くらいなんですよ
私は4月生まれ、『ダイヤモンド』が誕生石です。
ダイヤモンドはこの世の中で最も硬い物質!!
私たち歯科医師が歯を削る切削器具はダイヤモンドバーといって微細なダイヤモンドの結晶で砥着された作業部を持つ研削用バーなのです。
エナメル質は硬いので、歯を削るにはダイヤモンドくらい硬くないと削れませんから。
ところで…
硬度の単位【モース硬度】ってあるのを知っていましたか。
主に鉱物に対する硬さの尺度です。
エナメル質はモース硬度【7】で、水晶と同じ硬さです。
象牙質はモース硬度【5.5】ぐらいです。
実は、鉄やガラスより硬い歯なのに、虫歯菌の酸で簡単に溶けてしまいます。
このエナメル質も毎日、毎日の歯ブラシが強かったり、粒子の荒い研磨剤の入っている歯磨き剤を使うことでもエナメル質は削れてしまうんです。
そうですよね…、水晶も毎日たわしでこすっていたら傷ついてしまいますよね。
毎日のセルフケアではご自分に合った歯ブラシと、歯磨きジェルを使って下さいね。
当クリニックでホワイトニングした後のケアやメインテナンスで使っていただいているデュクールブラン®にはヒドロキシアパタイトが配合されていますが、
ヒドロキシアパタイトは歯や骨を構成する主成分。
これが汚れを吸収・吸着して歯の表面の傷を修復してくれます。
そしてエナメル質に浸透し、ミネラル成分が溶け出した部位にカルシウムイオンと
リン酸イオンを補給して初期虫歯を再石灰化してくれるんです。
ジャリジャリしない滑らかなジェルタイプをおすすめします。
毎日のケアを大切にして下さいね。
ホワイトニングのお話No.1 【原理】
当クリニックでは開業2005年当時、ホワイトニングの認可がおりビヨンドシステム器機が日本で7台目の導入クリニックでした。
当時『ビヨンド器機』の社長自ら取り扱いの説明に来ていました。
歯が真っ白でピカピカ輝いていたのを思い出します。
日本の政治家の方々も、こんなに白さと歯並びを意識したらいいのにと感じた瞬間でした。
当時ホワイトニング剤は、知覚過敏を引き起こし、術中・術後1~2日間は大変しみるような、何とも言えない痛みが出て患者様は白くはなるけれどもう二度としたくないとおっしゃる方までいらっしゃいました。
ホワイトニング作用は過酸化水素が分解して生じるラジカルにより着色有機成分が酸化、分解されることで発現しますが、過酸化水素水っていわゆるオキシドールと同じ成分なんですね。
オキシドールは過酸化水素3%です。
ホワイトニングに使用する過酸化水素は35%まで高濃度になり危険性が増します。
40%以上のものもありますが、日本ではまだ認可が下りていません。
オフィスでは過酸化水素を使いますが、自宅で行うホームホワイトニングには過酸化尿素を主成分にします。
どう違うかといいますと…
過酸化尿素は酸化反応の過程で過酸化水素に変化します。基本的には同じですが、過酸化尿素の方が緩慢なのでホームホワイトニングに適しています。
ところで、この過酸化水素に増粘剤と触媒を配合することによって歯の表面にジェルとしてのせることができますが、当時はまだこの触媒が日本人のエナメル質向けに確立していなく、大変しみていました。
ポリリン酸®を使ったホワイトニング剤もありましたがポリリン酸®だけでは白さに限界がありました。
今では増粘剤としてシリカ、グリセリン、光に対する触媒で二酸化チタン、鉄などを加え、痛みなくより歯の表面で長時間作用しやすくなっています。
ホワイトニング剤の製造メーカーはこの触媒、光を使ったものは光の開発にしのぎを削っています。
触媒が新しくどんどん開発されているので、いまでは濃度が濃くても時間がかからず、快適にホワイトニングが行えます。
当時その痛みを軽減できないかと思い、ホワイトニング後のジェルを開発しました。
DNA複製の研究でアーサー・コーンバーク博士の元で研究されていました柴肇一先生がEXポリリン酸®の特許技術を確立しました。
その柴先生の研究していた工業大学へ足を運んでポリリン酸®に知覚過敏用の硝酸カリウム、中性フッ素、3種のハーブのマロニエ、シラカバ、ウイキョウエキスを配合して特別なジェルを作っていただきました。
知覚過敏の歯には救世主。
ホワイトニングの患者様にはこれでメンテナンスをしていただきました。
このEXポリリン酸®は柴先生の特許のためネットなどで売ることができません。
現在は新しく成分を配合し、私オリジナルの内容にしてネットでも販売できるようになりました。
他のポリリン酸が外来性ステインを減らす効果もあるという報告もあり、メタリン酸ナトリウムを使っています。
現在のホワイトニング剤は改良されていますが以前のような極端にしみるということはほとんどありませんので、安心してお越しください。
クリニックがホワイトニングを使い始めた歴史と、なぜジェルを作ったかについてお話しました。
トリートメントコーディネーター資格認定講習会の講師を務めさせて頂きました。
松尾先生が運営される、日本歯科TC協会そのトリートメントコーディネーターのアドバンスインストラクターの第12回資格認定講習会が行われました。
私はアドバンスインストラクターの講師を務めました。トリートメントコーディネーターの資格認定は松尾通先生が米国で審美歯科のクリニックにおいて医療はサービス業であり患者様をクライアントとしてとらえコミュニケーションの重要性を日本の歯科医療にも必要であるということで普及の思いで立ち上げた協会です。
アドバンスインストラクターとは、トリートメントコーディネーターの中での4段階のコースの中の上から2つめの上級資格となっています。
今ブレイクの中原維浩先生、渡辺容子先生と一緒の講義でした。
上級資格のアドバンスインストラクターの資格は、TC協会本部の承認を受ければ一部の項目について講座の講義を行うことが出来ます。
Activity Leader→Basic Instructor→Advanced Instructor→Master
クリニックにはマスターとアクティブリーダーの2名がおります。
患者様とドクターの橋渡しとして活躍しておりおりますので安心してお越しください。
マスターまで学習すればインストラクターとしても活動を行うことが出来ます。
クリニックでは1名のマスター、つまりインストラクターとして活動できる実力のある福井。
アクティブリーダーとしてクリニックを統括している鈴木が在籍し、患者様と私、ドクターの橋渡しとして活躍しております。
トレーニングを積んでおりますので、どうぞ安心してお越しください。