カリソルブとは、全く新しい’化学的-機械的う蝕除去法’に用いる材料のことです。歯科医療の先進国、スウェーデンで開発され世界47カ国で臨床導入されています。これは、カリソルブ溶液(次亜塩素酸ナトルウムと3種のアミノ酸の混合溶液)の作用により感染した象牙質だけを選択的に軟化させ除去します。
健全象牙質には作用しませんので、健全歯質を不必要に除去する事はありません。
次亜塩素酸ナトリウムとは消毒液ですよね。そしてアミノ酸の、グルタミンサン、リジン、ロイシンは、うまみ成分、健康食品に入っていたりするものです。
この二つの溶液を混ぜ虫歯の穴に置いて約30秒、やわらかくなってきた虫歯をかりかり掻きとります。虫歯の所をこの液で完全に満たしながらカリソルブの液が濁らなくなるまで繰り返します。
虫歯が完全に取れたかどうかは、う蝕検知液という液をつけて赤く染まらなけれはOKです。
こんな感じでいとも簡単に虫歯を掻きとることができます。
従来の回転切削器具による音や振動が最小限の使用で済みますので、あのキィーンという音がこわいという患者様には、まさに静かで快適な治療が受けられます。
特にカリソルブは、健康歯質の不必要な除去を防ぐというだけでなく、歯科恐怖症の方、痛みに敏感な方に最適かと思います。
当クリニックでは、器械を使うと出血してしまうような歯茎の下まで及んだ根面う蝕や奥歯のさらに奥の器械が入らなかったり、器械を使うと健康な歯質まで削ってしまうような場所に使用しています。
これからの時代、必要最小のう蝕除去法、ミニマルインターベンション法
(mnimal intervention technique)に適した無痛治療がますます広まっていくことでしょう。