☆強く、しなやかで、美しく☆
地震の多い日本では、近年、家やビルを建てる時に耐震性ということを耳にすることが多いと思います。このたびの大震災でさらに耐震性の基準も強化されるでしょう。この耐震性は、 建物自体が地震の揺れと同じように動くことで倒壊を防ぐことになっているのですが、実は、歯にも同じことが言えます。
日本では、つい最近まで被せ物の土台には金属が多く用いられていました。
金属の土台は、硬くて強いのですが、歯の根は金属のように硬くありません。
このように歯の根の上に硬さの異なる金属が入っている場合、歯に大きな力が加わり金属の土台が歯根を折ってしまうことがあります。
また、金属に銀が入っていますので、金属のサビが歯に浸透して歯を黒くしてしまいますし、歯茎に入れば、メタルタトゥーと言って歯肉の黒ずみの原因になります。
このような問題を解消したものが、ファイバーコアです。
当クリニックは9割は、これを使っております。
ファイバーコアとは、石英ガラスなどの無アルカリガラスを融解、牽刀して繊維状にした太さ10μmのガラス繊維を何十のも束ね、棒状にして専用のレジン(特殊樹脂)と一体化したものです。歯の象牙質と同じくらいの硬さであるため力が加わった時に歯根と同じように揺らいでくれる、云わば、’耐震性の土台’なのです。
日本では、2003年10月に国内販売が開始されました。
メリットとして
・近年口腔内に装着された歯科金属にアレルギーを発症する患者様が増えています。その症状は、全身から局所、特に口腔内に限局するものまで様々です。このような金属アレルギーの心配がありません。
・オールセラミックを併用することによりメタルフリーの治療が可能となり金属色がないため より自然な色調の審美的補綴が可能となります。
・しなる性質があるので歯の根に負担をかけず一体化しやすいので歯の割れる可能性が低い。
・ファイバー樹脂なので腐食しません。
・金属の土台と違い、銀イオンの流出がないため歯の根や歯肉の黒ずみがありません。
体の一部になるものです。
患者様には、安心と安全をお届けしたいといつも思っております。