最近ますます、前歯の被せ物の質問が多いですね。
口元からのぞく白い歯は、それだけで好印象ですし、歯科関係のインスタグラムでの海外のクリニック様の投稿は前歯6本から~12本、奥歯まで28本をセラミックに変える写真が多いように見受けられます。(日本だとホワイトニングが第一選択です)
永久歯は12歳ごろにすべて乳歯から永久歯に生え変わります。
それから10年、20年、30年もの間、海の荒波で断崖が侵食されていくのと同じようにお口の中で甘い物、酸の強い物、固い物、歯ぎしり、喰いしばりなどで歯のエナメル質は確実に削られていきます。
50代ぐらいになりましたら、虫歯もなく、歯周病もなく、健康です!という方でも、エナメル質は確実にすり減り、噛み合わせが低くなってきます。残念ながらあの12歳の時のピチピチした歯とは違います。
私は、ご自分の歯を守る意味でもこの年代になりましたら、ホワイトニングよりもベニア(付け爪みたいなもの)や、被せ物をした方がいいと思いますし、これからそのような流れになっていくと思います。すでにアメリカでは、もうそうなのです。
よくある患者様から質問される事をまとめてみました。
◆歯茎の淵が黒ずんでいるのですが、治すことはできますか
①メタルタトゥーといって土台に金属が使われている場合、その金属の形を整えた時に歯肉も傷ついたりしますとそこに粒子が入り込んで入れ墨のようになることがあります。これは、レーザーで取ることができます。
②内側に使っている金属が、反射して黒くなることもあります。
この場合は、金属を外して新しいメタルフリーの被せ物にすれば解決いたします。
③元々の歯自体がが見えて虫歯になっていたり、サホライドという進行止めのお薬を塗っている場合は、被せ物を外し、その虫歯や黒ずみをとって新しいメタルフリーの被せ物に変えていきます。
◆セラミックは何年もつのですか
セラミック自体は、ガラスの様な素材なので欠ける可能性はありますが、現在はジルコニアといってダイヤモンドのような固さの物を用いていますのでジルコニアだけですと欠ける心配ほとんどはありません。
心配なのは、歯そのもののトラブル(根の治療の再発、歯周病)などによって歯がグラグラしてしまうケースがあることです。しっかりした歯周治療を行ってからセラミックを入れた場合は、5年~10年はしっかり使っていただけると思います。
◆前歯のブリッジで金属を使っていない白い物にできますか
支台になる歯が、歯周炎でグラグラしていたり、支える歯の本数が数少ない場合は、ブリッジができない場合もありますが、歯周病の治療をしたり支える歯の本数を増やすことによって可能となります。
クリニックでは、金属を使っていないジルコニアをおすすめします。
コストを少なく抑えて、ガラスを主成分をしたe-maxは、ブリッジは対応していませんでしたが、前歯部は可能になりましたのでぜひ、ご相談にいらして下さい。
◆前歯の隙間は埋められますか
すき間が狭い場合、レジンという材料やハイブリットタイプの材料で隙間をつめて前歯があたかも1つ1つの歯があるかのようにカモフラージュできます。
あまりにすき間が大きい場合に、歯の幅が広くなって見た目に影響しますので隣の歯も被せて、4本で調整したり、マウスピース矯正などで全体的な隙間をうめる提案もいたします。