治療の途中で咳きこんだり、むせたりする患者様が最近多くみられるようになっています。
普段の食事の時に飲み込みにくくなった、むせやすくなった、
食べこぼしをするようになったと感じている方はいませんか。
これはお口から咽頭部(のど)にかけての
感覚や運動機能が低下しているかもしれません。
お口に中に入った食べ物は、歯によって飲み込みやすい大きさにくだかれ唾液と混ぜり飲み込みやすい固まりになります。
飲み込みやすい形状になった食べ物は喉に向かいます。
この喉には、胃に向かう食道と肺に向かう気管への2つの入り口があります。
呼吸している時はお口から肺に向かって空気が流れていきますが、食べ物を食道に送り込む時は咽頭蓋と呼ばれる蓋が気管への流れを閉じることで食べ物が気管に入ってしまうのを防いでくれます。
噛んだり飲み込むための運動機能が高齢になって低下したりするとこのような運動がスムーズに行えなくなりむせる、飲み込みにくいなどのトラブルを抱えやすくなります。
歯を何本か失ったままにしている、入れ歯の具合が悪い、顎が痛いなどの理由から噛むことが少なくなるとお口まわりの筋肉や感覚が衰え、唾液の分泌も少なくなってきます。
♦硬い物が食べにくくなった
♦お茶や汁物でむせやすくなった
♦口の渇きが気になる
これに当てはまったら口腔機能低下症かもしれません。
口腔機能の低下は老化が進み始めている兆候!
高齢になると心や体の筋力などの活力が低下しがち。
これを「フレイル」=虚弱と呼びますが、これがお口の中で起こる。
お口から食べる機能の衰えを「オーラルフレイル」と呼びます。
加齢にともなうお口の中の衰えをカバーするために歯科では
♦適正な義歯を作る
♦歯がない所はブリッジやインプラントで天然の歯のように作ってあげる
♦噛み合わせを調整する
♦唾液の分泌を促すために唾液線マッサージや唾液を促すジェルを塗布し舌をまわす運動を指導する
♦口腔内の清掃を行いできるだけお口の中を清掃に保つよう指導
歯科治療で問題となっているお口の中の歯周病菌などの細菌が食べ物などと一緒に入り込む誤嚥性肺炎を防ぐことができるのです
せきこみやすくなった方、歯医者さんでお口の中をチェックして頂いてくださいね。